お客さんからインターネットにつながっていないネットワークにあるIP電話の端末の時刻が合わないと連絡があった。原因としては、インターネット上のSNTPサーバーにつながらないため。
そのネットワークはNTTのフレッツのVPNで他の拠点につながっている。IP電話専用のインターネットのため、インターネットにはつなげていない。
だったら、本社にローカルのSNTPサーバーを立てたらどうか、という話になった。本社のネットワークとVPNで接続できるのでSNTPサーバーとつながる。本社のネットワークはインターネットにつながっているので、グローバルのSNTPサーバーとは同期が取れる。
では簡単にSNTPサーバーを立てるにはどうすればいいかとなり調べてみると、Windows10だとWin32TimeサービスというSNTPサーバーがあらかじめ用意されているので、レジストリの設定とファイヤウォールの設定で簡単にSNTPサーバーが立ち上げることができそう。実際にやってみるとできた。参考にしたのは、このサイト(リンク切れ:2024年3月26日)。
これで起動しっぱなしのWindows10のPCを用意すればいいのだけど、もっと調べてみると、RaspberryPIでもNTPサーバーを立ち上げることもできそう。
さらに調べてみると、ヤマハのルーターでもSNTPサーバーを立ち上げることができることがわかった。お客さんのネットワークでは、すべてのルーターがヤマハのルーター(RTX1500から1100まで)で揃えているので、これでいけそう。IP電話の端末も数台なのでそんなに負荷にならないはず。
参考にしたサイトはこれ。
ヤマハのドキュメントはこれ。
実際に手元にあるRTX810で3行でSNTPサーバーが立ち上がった。Windows10をクライアントとして時刻を同期してみると、無事に同期できた。これはとても簡単。
ヤマハのルーターがSNTPサーバーになるなんて知らなかった。まだまだヤマハのルーターには、知らない便利な機能がありそう。マニュアルを読めよ。>自分
最後に一言
だって、ヤマハに儲けてもらわないと、ネットワーク機器事業撤退なんて大変なことになるしな。
拠点間や法人向けルーターは、ヤマハのルーターが信頼性があってお勧めしています。私もヤマハのルーターを使っています。
追記
お客さんのところにあるRTX1500にSNTPサーバーの設定をしてみた。クライアントで正常に時間の同期ができた。しかし、時間が10秒ほどずれている。調べてみると、RTX1500で上位のSNTPサーバーに同期を取りに行くと、例えば
# ntpdate ntp.nict.jp
とコマンドを実行すると、
ドメイン名が見つかりません
となる。DNSの設定の問題と思ったが、こちらは正しく設定している。IPアドレスを直接設定してみたら、今度はタイムアウトになる。PINGとかRTX1500からは外部へのサーバーに関するコマンドが実行できなくなっている。LAN側のPCは、正常にインターネットにつながっているので不思議である。
とりあえず、別の拠点にあるRTX1210もインターネットにつながっているので、こちらをSNTPサーバーにしてみる。こちらのRTX1210では、上位のSNTPサーバーと正常に時刻の同期が取ることができた。時間も正確である。
RTX1500とRTX1210とも同じようなファイヤウォールの設定をしているので、何か違いがあるかがわからない。