今年は国勢調査の年です。国勢調査の調査員が町内で足りなくて私までかり出されることになりました。報酬が出るという誘惑に負けて参加します。私は国勢調査の調査員は今回が初めてです。
本日は国勢調査の調査書類の配布開始日です。お手元に書類が届いたものと思います。だけど、まだ届いていないとか怒って役所に電話しないでね。いろいろな調査員がいますので、たとえば、体調を押して配布している方とか、高齢でも頑張っている方とか。焦らずに待っててください。ちなみに、我が家には、まだ調査票は届いていません。町会長夫妻が担当なのですが、まだ配布の準備もできていないと言っていましたから時間がかかりそうです(二日目で無事に届きました)。
調査員としては各世帯の調査内容について話すことは厳禁なので、当たり障りのない調査方法についてここでは書いていきます。
今回の国勢調査は新型コロナウイルスの影響で調査方法がずいぶん簡単になっています。前回はツレが調査員をやってのですが、そのときは調査票を各世帯に手渡しで説明したそうです。今回は、それがなくなって、なるべく人と接触しないように、ピンポンをしての訪問はせずに、最初から調査票を郵便受けにポスティングをするだけです。しかも、役所ではインターネットと郵送での回答を推奨しているので、また各世帯を回って回収することもほぼありません(希望したら回収するのみ)。これは、もしかしたら、ここの地域のやり方かもしれません。他の地域では、前回同様に調査票の手渡しと説明をやっているところもあるかもしれません。
表札や郵便ポストの宛名にしたがってポスティングしていきます。そのための住んでいるかいないかの事前調査が必要になります。表札のない世帯は、空き家ではないかを確認してからポスティングします。しかし、届かないよりも手元に届くことを優先して、ゴミになってもなるべく配布していくことを推奨されています。事前調査については、前回とと変わらないようです。これが大変で、私の場合は都合夜を含めて3回調査地域に出向いて調べました。
母が大昔に国勢調査の調査員をやっていたのを覚えていますが、そのときはもっと大変そうでした。インターネットなんてない時代ですのでネット回答もないし、郵送での回答もなかったようで、すべての世帯に調査票を説明しながら手渡しをして、今度は再度回収しに各世帯を回っていました。全部回収できるまで、何度も回っていました。そして、その頃は個人情報なんてないような時代でしたので、調査員が各世帯からの回答を見て集計までしていたようです(今回の調査員は回答の中身は絶対に見ません)。この集計作業と調査票を全世帯回収できるまで繰り返し訪問していたので、その頃に比べれば、今の調査員は楽チンのはずです。
国勢調査の調査員は、事前調査して、世帯番号を付けて、調査票を封入して、世帯番号通りに調査票を配布すれば完了といった簡単なお仕事のはずだけど、よく仕事の内容をよく理解してしないと難しいかもしれません。国勢調査の調査員の説明会がありましたけど(人を集めて音声ファイルで説明を流すのなら、この時節柄リモート説明会にしろよ、と言うのは置いといて)、参加者の調査員は高齢者が大多数でした。今まで調査員をやっているのであればともかく、初めて調査員をやるのであれば、おそらく難しいというかできないかもしれません。やったことのある人だったら何とかなるかもしれませんけど、インターネットでの回答なんて理解しているのか、みなさんどうかはわかりません。毎回、調査員の落伍者が出るのはわかる気もします。
さてさて、今回の調査担当地域は、住んでいるところから歩いて10分くらい(地域が広くて多いのは、その地域の調査員をやる人がいなかったので、町内会役員のツレが自分に振り分けた。)の準工業地帯です。町工場が並んでいて、住んでいるかどうかは表札が手がかりです。個人情報云々で表札を出していない人が多くなっていると言われる昨今ですが、調査した地域では集合住宅以外では表札をほぼ出していました。ただし、会社名だけで個人の表札がなく、工場の二階三階のこんなところに住んでいるのか、という世帯もありますので見落としがないように注意します。調査地域の中で工場経営をしている小学校の同級生にたまたま会ったので、隣近所であそこに誰々が住んでいる、とかの情報をもらったので助かりました。それと意外と楽なのは準工業地帯と言っても、その中に集合住宅がありますので、集合住宅のオーナーのところに行って、空き部屋情報をもらいます(空いているかの情報以外はもらいません)。キチンと管理している集合住宅ですと、空き部屋の郵便受けにはテープが貼られて投函できないようになっているので助かります。集合住宅は、まとめてポスティングができるので楽チンです。
おおよそ2.5時間でポスティングが完了です。地域までの往復のほうに時間がかかっています。クルマはもちろん自転車で行くのも、動きが制限されるので、今回はすべて徒歩で回りました。絶対に世帯番号を間違えないように確認しながら、調査票が入った封筒を郵便受けに確実に入れて、外から見えないようにポスティングしていきます。集合住宅の世帯には、あらかじめ調査封筒に部屋番号を記入しておくと間違いなくポスティングすることができます。それでも5世帯ほど、住んでいる方が玄関先にたまたまいらしたので手渡しになりました。なるべく郵送かネットでの回答をお願いします。また取り行くのは面倒ですし、訪問されるのも迷惑でしょう。
さて、ツレも調査員をしていますので、時間があったので調査票の配布に付いて行きます。役所にはツレとは共同調査の届けをしています。しかし、配布の方法は人によってやり方がありますが、少し手間がかかっても正確にポスティングすることを私なら考えます。ツレの場合、世帯番号の途中から、近いところより配布して行きますし、二世帯なら封筒に名前を書いておくことをしないとか、これではわからなくなってしまうのではということがありました。おそらく、ツレ以上にもっと考えられないような適当に調査票を配ってしまって、後々世帯番号と配布世帯が合わないとかで、役所の統計係の担当者が大慌てになるということもあるのでしょう。
と、統計係と言えば、地元の役所の統計係は選挙係と兼ねています(総務部の選挙統計係)。今秋に衆議院の解散があれば、まともに国勢調査と選挙がぶち当たり、死人が出るのほどの忙しさになるのではないでしょうか。
また、そう言えば、近所で高齢者宅に強盗が押し入ったという事件が一昨日ありました。これも調査に影響が出ています。ツレがたまたま郵便受に名前を見つけて世帯数の確認でドアフォンを鳴らしたら、どうも家人は疑っているようでなかなかドアを開けてくれないということもありました。こんな事件があったので、何も疑わずにドアを開けてしまうよりもマシですけど。調査票を配布した帰りでも、怪しそうな輩が、メモ片手に町内を回っているのを見かけました。もしも、従来通りに調査票を配布を絶対に手渡し必須だったらと思うとゾッとします。
Googleさんに「国勢調査」と入力すると、「国勢調査無視」とか「国勢調査拒否」とか入力が補完されてしまいます。そんなに回答に時間がかかるわけではないので、必ず回答してくださいね。何度も言いますけど、ネットか郵送で。郵送は10月1日からです。ネットはもう回答OKです。国勢調査が何に役立つかはここ(2022年10月13日現在リンク切れ。この辺は行政はなめているな。)を見てね。拒否すると法律で罰せられます。だけど、罰せられたのを聞いたことはないけど。
あと、絶対に国勢調査の調査員を装ってお金を要求するとか、カードの暗証番号を聞き出すとか、不届きな輩が絶対に出てくるので気を付けてね。不審な調査員については、ここをチェック(こちらも2022年10月13日現在リンク切れ)してね。
だけど、調査員をやってみて感じるところがあります。
- この回答が、どのように調査で使われて行くか、調査票の記入のしかたの小冊子の各質問項目に説明を追加したほうがいいぞ。最終学歴なんて何に使われるか?調査員のドキュメントには説明があるけど。調査票の記入のしかたの小冊子は細かすぎるので、みんな読んでくれるのかな? そもそも、何で国勢調査をしなければいけないのか、そこからの周知徹底が必要かもしれない。
- 調査員の役所への提出書類は100%紙で鉛筆記入だけど、これって何かシステムで対応できないのかな? 紙である故に情報漏洩のリスクの可能性があると思うけど。でも、システム化したら使いこなせない調査員が多くなって、調査員の脱落者が一層増えるのかな?
- 調査書類はA4サイズで大きすぎてポストに入らないのですけど何とかならないかな。封筒を気軽に折り畳む厚さではないので、不格好に折ってポスティングする必要があるので、調査票が折れてしまっていないか心配になる。お役所は書類をAサイズに統一しているのはわかるけど、この場合ポストに入るようにB5サイズにしてもいいのでは?
- 国勢調査の結果はオープンデータで公開されるのだろうか? 紙かせいぜい解析が難しいPDFだろうな。
と書いたら、政府統計共同利用サイトで国勢調査の結果が公開されていた。しかもCSVファイルで。
給付金の支給と同様、まだまだ行政のIT化は遅れていると感じました。マイナンバーとか住民票と連動して調査すればいいのでは、と単純に思いますけど、いろいろと調査目的が違うのだろうな。マイナンバーカードで国勢調査回答サイトにログインなんてできれば、いちいち世帯別にログインIDとパスワードを発行する必要もなくなるしと思うけど、なかなかマイナンバーカードも普及していないし、そもそもマイナンバーカードでログインできる環境を持っている人は少ないし、住民票の移動の届けなんて今でも役所の窓口に行かなければいけないとか、まだまだ行政のIT化って何? というのもありますので、根本的に変えなければいけないかと思ったりします。実は、私自身はマイナンバーはアリと思っている派ですけど。
新型コロナウイルスのせいで、国勢調査の方法自体が大幅に変更となりましたけど、次回ももっと変わるのではないかと思います。それもしても、今回の調査方法で国勢調査の正確性が保てるのかを心配しています。この調査方法が、本当に正確な調査ができるか、考え出すとキリがありませんな。
以上で調査員としてのお仕事はほぼ完了です。調査してポスティングという大きな仕事は終わりました。皆さん郵送かネットで回答してくださることを期待して、あとは10月に入ってから回答の催促のチラシの配布と最後の役所への書類の提出だけです。
追記(2020年9月17日)
本日、足りなかった調査票が役所から届いた。青色レターパックライトで郵便受けに直接ポストインだったけど、インターネット回答のログインIDとアクセスキーが書かれているので、赤色レターパックで手渡しのほうがいいのではと思ったけど考えすぎか。
まあ、調査票の配布も直接ポストインだから、考えすぎなのだろうな。他人がポストから抜かれる可能性は否定できないから。
これで本当に受け持ち全世帯への配布が完了した。
追記(2020年10月1日)
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