最近、住居用のアパートの一室を倉庫や事務所代わりにしたいという問い合わせを増えてきました。実際に倉庫代わりに貸している部屋も既にありますが、ここで自分のためにも注意点をまとめておきます。
住居用のアパートの部屋を倉庫代わりに貸すことは問題ありません。普段は荷物を保管しているだけで、人の出入りはあまりないので、部屋を破損したりすることは少ないのでいいかもしれません。部屋を破損するくらいなら、保管している大事な荷物を傷つけることになりますから。
しかし、注意があります。まずは黒い虫の問題です。これは現に倉庫代わりに貸している人からのクレームがありました。部屋に置いてある荷物に虫の糞が付いたとかで賠償金を取られそうになりましたので、「いくら欲しい?」といってあげると、「●●万円寄こせ!」なんて答えてしまうと脅迫になりますので、相手はそれ以上のことは言ってきませんでした。周りが生活しているので、黒い虫を防ぐことはできません。こちらは契約に謳って、相手に理解させる必要があります。大事な商品を保管するのであれば、アパートを倉庫代わりにするのはやめたほうがいいです。
次に天井からの水漏れの件です。こちらも完全に防げることはできないので、万が一水漏れが発生することを理解してくれなければいけません。四半世紀のアパート管理で三回水漏れをされた経験がありますので、万が一のことを理解してくれなければいけません。万が一の保障は、家財保険にでも加入してもらって、家主には負担がないように賃貸契約に記載しなければいけません。
最後の音の問題です。倉庫で使う場合は問題ないのですが、事務所で使う場合に打合せの声が周りに漏れてくるかもしれません。入居者中には夜勤の人もいますので、昼間にお休みになっているいるから、昼間でも音漏れは問題です。
そうなると、倉庫とは関係ないのですが、ユーチューバーとの賃貸契約なんて論外です。付き合っている不動産管理会社の中には、ユーチューバーには絶対に部屋を貸さないという管理会社もあります。ユーチューバーと何か相当トラブったようです。
後は、入居者と直接契約を結ばずに必ず賃貸仲介業者を間に入れることです。そして、保障会社も契約させることです。つまりは、契約は通常の賃貸の契約にさせることです。倉庫や事務所代わりの場合は、コストを下げるためにも仲介業者の手数料なしで直接家主と契約をしたがりますが、これは後々のリスクが大きくなりますので、通常通りの契約をさせましょう。
倉庫や事務所を専用のところで借りるよりも、アパートの一室を借りた方が安くて済むかもしれませんが、ある程度の制約とリスクがあることを理解した上で借りてください。貸す方からすると、いろいろと制約をつけて通常の賃貸とは別に契約をしければいけません。